千人風呂で有名な上諏訪温泉「片倉館」の会館棟を見学してきた
2018年、平成最後の大晦日は冬コミ=C97の最終日に自サークル「見学日和」で参加して終えた。2019年は仕事始めが7日からと余裕があったので、年越しから三が日までを家で過ごしてから勝手知ったる諏訪でオットと1泊2日のんびりしてきた。
初日の4日は特急あずさで下諏訪駅まで行き、徒歩で恒例の諏訪大社下社秋宮に初詣。この日は「かたくら諏訪湖ホテル」に投宿。(※21年4月オープンに向けてリニューアル中)2日間で宿の露天風呂や貸切風呂など5つある湯をコンプし、さらにホテルで入浴券ももらったので片倉館にも行き温泉を存分に楽しむことができた。
翌朝チェックアウトして駅への近道で片倉館の敷地を抜けようとしたとき……
片倉館の事務棟の入り口の看板がふと目に入った。
ほぼ30年間毎年諏訪に来ていて、片倉館もそこそこ来てたはずなのに!
見学できるなんて初めて知ったよ!
40年以上諏訪に通ってるオットも知らなかったってよ!
そりゃ入ってみるよね!というわけで、帰りの特急あずさ乗車まで少し時間があったので見学してみた。
「片倉館」は製糸業で財を成した片倉財閥が地域貢献として昭和3年に保養施設として建てた洋風建築で、関連する建物3棟が国の重要文化財に指定されている。「片倉館」といえば千人風呂と名高い立って入る大きな湯舟が特徴的な日帰り温泉としても有名で、建設の翌年に財団化されたため財閥が解体されたのちも存続してきた。その「片倉館」の隣にあるのが片倉館の会館棟。会館棟は木造2階建てで90年を経てまだ現役で使われています。
90年前に開館した当時から残っているものがたくさんある。クリスタルガラス製のドアノブもそのひとつ。
そして約2トンある二重構造の大金庫。
大金庫の製造元は浅草橋にあった大日本東京風間商店。
そして精工舎(のちのSEIKOブランド)の壁掛け時計も90年ものあいだ現役なのです。
そして2階には大広間が。どーんと204畳の広さ。
大広間を囲む通路にあるのは循環型の暖房器具。温泉の蒸気を利用してたのではないかと思う。(ガイドさんが居たら聞けたのだけど)
あきらかに舶来品でNEWYORKとは読める。
ライトはよく見ると天井から吊られた五芒星の角に合わせてランプが5つ。
また1階に戻って、いくつか和室の見学。欄間のはめ込みガラスも相当貴重です。
廊下を進むと突き当りは中広間。ここに掛かっているのは東郷平八郎の書。
中広間の手前にある和室。
和室には、日本酒の真澄や日本盛の商品ラベルを書いた書家の中村不折の書が。
もうひとつの見逃せないと勝手に思ったのが入り口付近に使われている石。石には詳しくないけど、なんか写真撮らずにいられなかった。
ちなみに会館棟にある大広間、中広間、和室は貸室もしているので、一番小さな和室くらいは借りてノンビリするのもありかもしれない。
最後に会館棟の目の前の噴水越しに青空の下の日帰り温泉「片倉館」。噴水もタイル張りでデザインが凝ってます。
こちらは前日夜に片倉館の温泉に入りに行った時に館内に展示してあったもの。
コーラも瓶の自販機があるのでいつも買ってしまう。
風呂上がりにライトアップされてた「片倉館」を撮ってみた。
全く予定外に見学することになったので、次回はガイドさんを予約して案内してもらいながらじっくり見学できるとよいな。
(見学日:2019年1月5日)
◆2人(夫と)
◆予約不要(団体でガイド必要であれば要予約)
◆有料(片倉館との入浴セット券などもある)