見学日和 ~社会科見学とか工場見学とかあれこれ

社会科見学&工場見学や旅とかいろいろメモ

とうとう開通!山手トンネルウォークで大橋ジャンクションに行った!

首都高中央環状新宿線の4号線~5号線間が開通してから早2年と少し、かねてから何度も見学させていただいていた大橋ジャンクションを含む3号線~4号線間がとうとうこの2010年3月28日16時に開通するとあって、待ちに待ったお披露目会でもある山手トンネルウォークに出かけてきました! なんとも東急田園都市線の池尻大橋駅は休日の真昼間には似つかわしくない混雑ぶりで、改札口の前に駅員が立って「大橋ジャンクションは東口ですよー」と案内コールを発するほどで、入場場所の位置確認を怠った私もぞろぞろとそぼぶる雨の中を知らない人だらけの波に着いて行くと午前中の混雑情報に比べたらもう並ぶ人はない状態までに落ち着いている昼過ぎの大橋ジャンクション

さっそく入口にはすでに雨の中の経過でよれってるながらも「ようこそ山手トンネルウォークへ」と歓迎の白い紙。

公式パンフやらが入ったビニル袋をお土産にいただいて、いざ電燈なしでは暗いトンネルの世界へ。
そこは「どうしちゃったんですか首都高さん!?」ってなくらいに時間で次々と色が変わっていく素敵なイルミネーションの空間になっていました。
ね!東京ミレナリオもやらなくなっちゃって寂しかった私は大喜びだよ!

幻想的~~!

イルミネーションゾーンのあたりからすでに始まっていけど、カーブ内側では様々なPRコーナーがあって、環境についてとか工事の説明とか、非常電話の使用体験とか、消火設備ではノズル持たせてくれるとか、ついでにばったりお会いした開田夫妻にノズル持った雄姿を写していただきましたよ。

ずっと緩く登っているのですが、そのうちに分岐が見えてきました。分岐のところには紅白しましまのショックプロテクターになってました。よく分岐のところには砂袋が積まれていたりするけれど、このショックプロテクターの方がクッション性があっていいのですって。車からも見えやすいように反射板がばっちり付いています。

分岐からその先は本線の高架と連結してるので合流できるようになっています。
引き返して今度は来た道を下って行きます。帰り道には工事車両やパトカー、事故処理車などの展示と実際に運転席に座らせてくれる列がありました。たいていこういうのには大人は乗せてもらえないので(前に環八開通時に断られた経験アリ)さっさとスルーして、あまり見向きされてない車に。

路面凍結しないように水と塩を道路に撒いていく車がありました。
凍結しないようにと言いつつ、理科の実験で水に塩を入れると冷えやすくなるって習ったのになんで余計に冷たくするの?って質問してみたら、気温差があると凍りやすくなるので水と塩で路面を外気温と同じように冷たくして凍らせないようにすると教えていただきました。そんなに出動してないと思っていたら前の年(2009年)は1回しか出動しなかったのに、今年はパラパラと雪が舞ったりする日もあってすでに7回も出動してるとのこと。
そしてこちらはお隣にあったウニモグウニモグといえば私の知識では「エリア88」に出てくる亡命脱出のときに出てきた軍用のウニモグでしたが、こちらはベンツ社製でアタッチメントをいろいろ付け変えて除雪車としても使えるので、大橋ジャンクションでは壁の清掃に使うそうです。

後ろに回ってみたらちゃんと壁掃除用モップが装備されていました。なるほどなるほど。

次は小物編。

この小さなスピーカーみたいなものの正体は、トラフィックカウンター。ソナーのような働きで車の通過速度や通過台数を検知することによって渋滞がわかったりするんです。これで本部は首都高渋滞情報として発信したり、警視庁交通管制センターに情報を渡して道路情報に役立てられます。

いろんな人がこの「ブタの鼻みたいの」はなんですか?と質問してたのは火災感知器。

ちょうど両目のようになっていて180度カバーしてますが、煙や火災時の火の温度を検知するのではなくて火災特有の炎の揺らぎと色で報知する仕組みなのだそう。管理は本部で行っていて、報知されたときに該当エリアをカメラの画像で写しだして視認してから遠隔で消火するのですが、パトカー上部に着いているパトランプがくるくる点灯しているのも時折火災だと誤報することがあるので視認も必要なんだって。パトランプと炎の揺らぎが同レベルだなんて初めて知ったね。

地下のシールド部分になる手前ではオーケストラ演奏をやっていました。演奏は目黒区立東山小学校。課外クラブなのに以前にはマルタ・アルゲリッチと共演するほどで小学生では全国レベル。偶然居合わせて聴くことができたけどなかなかいい音響。さすがに保護者も含めてオーディエンスがいっぱい。

オーケストラの先はシールド部分。右側のパネルで囲まれた部屋のようなところはいずれ品川線との合流地点になるんだそうです。残念ながら品川線からはカーブがきついのでシールドマシンが到達することはなし。

さらに進んで今日の見学の最深部。
見学できる地点のその先で消火用水の噴霧ショーを30分おきにやっています。

噴霧が始まると「おお~」と声があがり、終わると拍手が沸き起こる不思議な一体感。

基本的には遠隔操作で噴霧と停止が出来ますが、イベントなので東京消防庁の方が傘を指して手動で停止作業に向かいます。
首都高では噴霧機(スプリンクラー)を作動させるのに設定は1区画25メートルですが、消防法では50メートル噴霧させなくてはいけないので、一度に2区画を噴霧させます。片側にしか噴霧機が付いてないけど、一つの噴霧機の先には上向きと下向きの二つの口が付いているので2車線同時に消火活動ができるのです。

噴霧が終わって濡れた路面。これが西新宿との環状線とつながってます。

さて、折り返して地上に戻りますが、そこかしこの緑の案内図にワクワクしてきます。出口に向かう途中では、今までの工事のあらましを上映していてシールドマシンの作業の様子や3号線との接続部の架設を早送りなんかをやってたのですが、出来上がる様を何度も見学している身としては感慨深くって思わず座って見入ってしまうのでした。

また、シールドマシンで使った実際のカッタービットを展示してたり、もうもうお疲れ様!と言いたい気持ちでいっぱいになる。

そして少し休憩したあとさらに出口に向かっていくと、下るときにも見かけた奇妙な存在感のゆるキャラがいたので、美人なスタッフさんにちょっと質問。
「このキャラはなんていう名前なんですか?」
「C2(シーツー)くんです」
「え?まんまですね(笑)なんでC2なんですか?」
環状線がC2と呼ばれているからです」(※)
「へぇ~」
知名度低いですし、家に帰ったら忘れちゃっていいくらいのキャラですから」(スマイル)
そんなこと言っちゃっていいんですかね…彼マスク着けてまで頑張ってますよ?(笑)(※C2=Central Circular Route)

苦笑してるうちにもう出口です。ここは開通後には緊急車両の入口や避難口になるそうです。

出てからは誘導されるまま目黒川沿いに246に出ましたが、せっかくなので反対側から分岐・合流のところを歩道橋から見てきました。


この歩道橋は高架橋脚も見えてとてもいいロケーションです。

今度来るときは車で通るときだね。免許ないので他力本願だけれど。

今日まで何度も見学させて下さった首都高さん、くだらない質問にも真摯に応えて下さった首都高やJVの担当者さんなど色々とありがとうございました。