見学日和 ~社会科見学とか工場見学とかあれこれ

社会科見学&工場見学や旅とかいろいろメモ

【見学】花王すみだ事業所(東京工場)


女性ばかり6人で花王のすみだ事業場(東京工場)の見学をしてきました。まさかの~全面撮影禁止。案内をしてくれた部屋や展示室もダメでした…。資生堂もそうだけど同業者の見学も不可だったり、なかなか厳しいのですね。

まず通されたのは花王ミュージアムの中のコミュニケーションプラザ。ちょっと早く着いたので、中学生の団体が揃うのを待ちます。お土産が中学生と違って袋が大きめで、どうやらASIENCEアジエンス)のシャンプー&リンス。さらにAUBEの春の新色ルージュの試供品パレット。10色あります。
中学生には、紙袋以外に見学用クリアファイルも用意されてました。見学係のお姉さんにおねだりしてみたけど、中学生用ということであえなく撃沈(笑)あとから来た中学生がさっそく袋を開けてるのをみたら、旅行用サイズのシャンプー&リンスと毛穴パックが入ってた様子。クリアファイル欲しかったなあ。

ここ、すみだ事業所は石鹸工場部門も移転して、今では工場は化粧品のみ。3人に一人は研究開発に従事してるのだそうです。

奥にある化粧品工場は6階建てで、最上階が材料搬入&調合フロア。東京工場マイスターに認定された5名の方がファンデからルージュまで卓越した技術で調合しているそうです。
その原材料だけど、ファンデは顆粒状、ルージュは液体状という違いで、どちらも赤・白・黄・黒の4色だけですべてのカラーを作り出してるそうです。
それこそがマイスターの腕。そのマイスターには弟子が一人ずつ着いていて、技術を後世にちゃんと伝承できるようなシステムになってます。

ちなみに、花王の化粧品ブランドの名前は、「ソフィーナ」はスキンケア、「オーブ」はメイク用品と分けていて、「ソフィーナ」がギリシャ語からの造語で『知性』という意味を持ち、「オーブ」がフランス語で『夜明け』を意味してるんだそうです。

エレベーターで5階に誘導されると、そこはファンデーション工程。見学コースのガラス越しにみえるのはリフィル(詰替え用)のライン。わりとゆっくりな感じで4個ずつPPのケースがセットされ、ふたを開け、リフィルをセットし、またふたを閉める…というのをロボットがちんまりやっています。

どうも食品工場などのオートラインの速さを見ていると、ここのロボットはじっくり丁寧に仕事してるように見えます(笑)

そして箱詰めまで。 物流はダンボールではなくプラスチックのケースを使ってます。ゴミを減らすための工夫だそうです。

そして、なんとここがテスタールームでもありました。
通販でしか扱ってない商品や、ちょい高価なシリーズを狙って肌に塗って満足してきました。ちゃんと時間もとってくれてます。
そこからはまたエレベーターで1階まで降りてきたので、3階、4階のクリームや化粧水などのラインは見せてもらえませんでした。

また最初の建物に戻って今度は美容センター(ヘアケア)の説明や消費者相談センターの仕組みやそのシステムの説明。
相談窓口ではエコーシステムといって、電話での回答をスムーズにし、全社で迅速に要望等に対応できるようになってるんだそうです。

ここでの目玉は、花王のお客様相談窓口への要望がきっかけで『シャンプー容器の横側にある判別用の印が付いた』という話。
今では当たり前になってるというこの突起状の印が、花王から始まったなんてトリビアなネタでした。

いよいよ「花王ミュージアム」見学です。
ここでは美術館でよくあるような音声ガイドを使用。100番台が日本語、200番台は英語での案内が流れます。
全部ちゃんと聞くと2時間半らしいのですが、自由行動の20分で回らなければならないのが結果的に時間不足感。でも石鹸や清浄にまつわる暮らしの移り変わりや歴史が学べて、なかなか楽しかったです。

一番喜んでしまったのが江戸時代の銭湯のバーチャル見学。ジョイスティックを使って銭湯の中と外を画面で回ります。ちゃんと「湯」の暖簾をくぐると「いらっしゃい」の声も出ます。ただしスティックをどう曲げても男湯にしか入れませんでした(笑)

後半は、花王の社史とその時代の石鹸の紹介も音声ガイドで。
ポスターもいろいろあって「夏!ムダ毛をとりませう!」という1948年のポスターが色っぽかったです。

新装花王石鹸のパッケージのコンペ出品作品の展示や、採用されたパッケージの印刷のために凸版印刷がバーミリオンオレンジのインクを大量に確保してなんとか初回出荷分の約1万個をまかなった逸話とか、20分ではじっくり見れなくて後ろ髪が引かれまくる内容でした。

最後はコミュニケーションプラザで肌質や肌の弾力を検査したり、毛髪チェックをしてもらいました。肌の弾力は年齢的にぎりぎりヤバそうでしたので、これからスキンケアに励もうと思いました…

あとは、初代花王石鹸の香りや初代ハミングの香りも嗅げました。ちょっと懐かしい香りでした。

この花王ミュージアム、とてもピカピカだと思ったら、今年の1月にオープンしたばかりなんですって!
花王ミュージアム、お金取ってもいいからもっとみんなに見せてくれたらいいのに!


≪現在はこちらは工場の製造ラインはなく、花王ミュージアムのみの見学となってます≫
 
≪見学日:2007.2.20≫